ドレン管理の全ノウハウ
─ 自動ドレンの仕組み/排水方法/故障予防まで

コンプレッサーの「ドレン(圧縮空気中の水分)」は、設備の不調・腐食・品質不良の大きな原因になります。 正しいドレン管理は、設備の長寿命化、省エネ化、トラブル低減につながる重要な日常業務です。 本記事では、自動ドレンの仕組み・排水方法・点検方法・故障予防まで、実務担当者向けに詳しく解説します。

1|ドレンとは? なぜ管理が必要なのか

コンプレッサーが圧縮した空気には必ず水分が含まれます。 水分は配管内に溜まると、次のような問題を引き起こします。

ドレンの影響具体例
配管腐食配管・バルブの錆
品質不良製品に水滴混入
制御系異常ピストン・バルブの固着
圧力低下末端機器の能力不足

ドレンは単なる「排水」ではなく、設備寿命・品質確保・省エネに直接影響する要素

2|ドレンの発生メカニズム

圧縮空気中の水分は、周囲温度・圧力によって飽和しやすくなります。 圧縮すると温度が上昇しますが冷却されると水分が凝縮して“ドレン”として発生します。

プロセス説明
圧縮空気中の水分が圧力と温度によって飽和
冷却圧縮後に熱が放散し水分が凝縮
ドレン発生配管・タンク底部に水分として溜まる

3|ドレン排水の基本手法

ドレン排水にはおもに次の手法があります。

① 手動ドレン

人が手でバルブを開いて排水する。費用が低い反面、**作業忘れや繁忙時の見落とし**が発生しやすい。

② 自動ドレン(機械式)

ウエイトやフロート機構で自動的に排水が可能。比較的シンプルでコストも中程度。

③ 電磁式・タイマー式自動ドレン

電磁弁やタイマーで定期的に自動排水。**頻繁排水・汎用性が高い**ため多くの現場で採用されている。

方式メリットデメリット
手動低コスト人依存・忘れやすい
機械式自動中コスト・簡便誤作動リスク
電磁式自動確実排水・設定自在電源必要

4|自動ドレンの仕組みと選び方

自動ドレンにはいくつかの原理があります。代表的なものと、どの現場に向いているかを整理します。

方式動作原理向いている現場
フロート式水位上昇でバルブ開放比較的安定したドレン発生
タイマー式時間経過で弁開放大量ドレン発生・高湿環境
電磁弁式電気制御で弁開閉高頻度排水・中央制御
パイロット式圧力差で駆動電源不要・省エネ現場

選び方のポイント: (1)環境湿度 (2)運用形態 (3)電源可否 を考慮し、**過不足なく排水できる方式**を選びましょう。

5|排水方法の実務的考察

ドレン排水は、ただ流すだけでは不十分です。水だけでなく、**オイル混入・微粒子含有**の可能性があります。 そのため、処理方法は以下のように使い分けます。

排水方法用途ポイント
屋外直接排水無害な水分のみ清掃経路を確保
オイルセパレーター併用油分・エア分離油回収・環境配慮
中和槽・処理槽廃水処理環境規制対応

多くの工場では **オイルセパレーター→中和槽** の2段階処理が一般的で、 設備の現行排水基準と環境法規制に対応した排水管理が求められます。

6|ドレン管理の故障予防と点検項目

ドレン装置が故障すると、放置された水分が配管腐食や品質トラブルを引き起こします。 定期的な点検と予防策は設備維持の基本です。

点検項目チェック内容
フロート機構固着・動作確認
電磁弁通電時の開閉動作
配管詰まり目詰まり・水たまり
異音異常振動の有無
排水量設計値と比較
定期点検は「月次/季節変動前後」で実施し、記録に残すことが重要です。 特に高湿時期はドレン発生量が増えるため、点検頻度を上げることでトラブルを防げます。

7|ドレン管理で押さえておきたい実務ノウハウ

8|まとめ

ドレン管理はコンプレッサーの安定稼働、品質確保、そして設備寿命の延長に直結する重要な管理項目です。 自動ドレンの仕組みを理解し、適切な排水方法と定期的な故障予防対策を実践することで、設備トラブルを未然に防止できます。 本ノウハウを活用して、現場のドレン管理を見直しましょう。

中古コンプレッサー選定のご相談

設備内容・稼働時間・将来増設を考慮し、最適な機種をご提案します。

▶ 在庫一覧・試運転動画を見る

SNSでこの記事を共有

X(旧Twitter) Facebook LinkedIn