日常点検はどこまでやるべき?
現場が無理なく続けられるチェック項目

コンプレッサーは工場の重要インフラ設備である一方、日常点検が「形だけ」「忙しくてできない」という声もよく聞きます。 しかし、日常点検は設備寿命や省エネ、故障予防に直結する重要業務です。 本記事では、**現場負担を考慮しながらも継続できる日常点検のチェック項目とポイント**を、実務者向けにわかりやすく整理しました。

1|日常点検の目的と位置づけ

日常点検は、故障予防・異常早期発見・安全確認を目的として、**毎日の稼働の前後や休み明けに実施する**基本的な点検です。 定期点検(週次・月次)と比べて項目は少なめに設定し、**日常のルーティンワークとして無理なく継続できる**ものにすることが重要です。

点検タイプ実施頻度目的
日常点検毎日 or 交替時異常サインの早期発見
定期点検週次/月次部品摩耗の把握・調整
精密点検年次/半年内部部品の劣化評価
日常点検は「毎日の見える化」です。**面倒だから省く**ではなく、 短時間で行い、異常を未然に防ぐ仕組みと習慣づくりが肝心です。

2|現場負担を抑えた日常点検の体制設計

日常点検が続かない理由は「忙しい」「やる意味が分からない」「作業が煩雑」という意見が多いもの。 これを解決するため、次のような設計が有効です。

次章以降では、これらを踏まえたチェックリストを実例とともに解説します。

3|日常点検:重要チェック項目(簡易版)

現場で毎日続けられるよう、時間の短い順番(前〜後)に並べたチェックリストです。

項目チェック内容基準/注意点
電源・表示灯異常ランプ・警報確認点灯・点滅なし
圧力計設定圧力と実圧のズレ±5%以内
油圧・油面油量確認適正レンジ内
異音・異振動耳で確認違和感なし
配管・継手漏れ・結露確認異常なし
ドレン排出ドレントラップの水分除去正常排水
温度上昇機体表面温度測定過熱なし

このチェックは **1日5〜10分程度**で完了できる内容です。 忙しい現場でも数値と目視・聴覚で確認できる項目で構成されています。

4|日常点検の優先度付け(高/中/低)

すべてを同時に実施するのではなく、**優先度をつけてリソース配分**をすることが重要です。

優先度項目理由
電源・表示灯、圧力計即停止リスク防止
油圧・ドレン排出効率低下防止
配管継手・振動長期保全

日常点検で重大な「停止リスク」や「品質事故リスク」を早期発見することが目的のため、 高/中/低の優先度に従い、**毎日でも負担が小さい順に実施**していくことが現場負担を抑える鍵です。

5|時間帯別の実施シーンと工数目安

日常点検は「いつやるか」も継続性に影響します。以下のように時間帯を決めることで習慣化しやすくなります。

時間帯実施内容工数目安
前始業電源・警報・圧力計2〜3分
休憩前ドレン排出・油面2〜3分
後終業異音・振動・配管確認3〜4分

**合計でも10分以内**で完了できます。 短時間で終わるチェックを「始業・休憩・終業」に分散させることで、現場の負担を最小化します。

6|点検結果の記録・見える化で継続性を高める

チェックした結果は「記録」することで意味が生まれます。 単に確認するだけでなく、**日々の変化を見える化して傾向をつかむ**ことで、早期予防的な対応につながります。

点検記録はメンテナンスノウハウの「資産」になります。 同じ現象が続く場合、設備の根本改善や設計見直しの判断材料になります。

7|よくある現場の悩みと解決策

悩み① 「忙しくて時間が取れない」

→ **短時間でできるチェックに絞る+時間帯分散**で対応可能です。 チェック表を朝・昼・終業に分けることで習慣化します。

悩み② 「点検しても何をすべきかわからない」

→ 数値基準を設定することで、**明確な判定**ができます。 例:圧力差 ±5%以上、油面低下 10%超など。

悩み③ 「毎回同じ人がやらない」

→ **点検担当ローテーション+共有シート**で属人化を防ぎます。

8|まとめ

日常点検は、コンプレッサーの安定稼働・長寿命化・省エネにとって不可欠な基礎活動です。 現場負担を最小化しつつ、**毎日継続できる仕組みを設計すること**が成功のポイントです。 本記事で紹介したチェック項目・実施時間・記録方法を現場に取り入れ、無理なく日常点検を続けてください。

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