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2016年7月18日 月曜日配信  文 スタッフ-matsumoto

IGA INNOVATION DAYS 2016―工作機械の付加価値を高める


2016年6月7日(火)~11日(土)の5日間、DMG森精機株式会社(以下、DMG森精機)伊賀事業所にて、IGA INNOVATION DAYS 2016が開催されました。
世界最大の工作機械ショールームに計58台の工作機械を展示し、自動車、航空機、建設機械、医療機器、金型、エネルギー産業など、さまざまな業種における最新の加工事例が紹介されました。
5日間で、9,600名を上回る過去最多の来場数で、会場は連日活気に溢れていたようです。
コラム 森精機 機械の転職
IGA INNOVATION DAYS 2016では、“DMG MORIのトータルソリューション”をテーマに、世界初公開を含む全14種類のテクノロジーサイクルが発表されました。
テクノロジーサイクルは、工作機械にオープンイノベーションを取り入れ、DMG森精機の組み込みソフト技術により、あらゆる場面で誰にでも分かりやすい操作やプログラム、対話機能などを提供します。
複雑な加工や段取り作業などを簡単かつ短時間で実現するDMG MORIの新しいソリューションです。
今回の展示会では、振動を検知し機械を未然に保護する「MPC(Machine Protection Control)」、スカイビング加工の対話型プログラミング機能である「ギヤスカイビング」、回転軸中心の計測・補正を行う「3Dクイックセット」の3種類でデモンストレーションが行われました。
テクノロジーサイクルは、今後も順次拡大し、発表される予定です。
会場に設けられたオープンイノベーションコーナーでは、工具、計測器、CAM、クーラントなど22社のメーカーとの協業が展示されました。
また、最新鋭大型加工機「DMC 340 FD」が実際に稼働している第2組立工場を含む工場見学も開催され、DMG MORIブランドの高品質な工作機械を生産する伊賀事業所が、体験できるような工夫がされていたようです。
期間中は、テクノロジーサイクル、自動化システム、航空機、5軸加工機などの最先端技術セミナーが開催されました。
4月から新たにDMG MORI AKTIENGESELLSCHAFTのChairman of the Executive Boardに就任したChristian Thönesによる「ドイツでの取り組みについて-インダストリー4.0」のセミナーも開催され、ドイツから発信するインダストリー4.0を用いた最新の取り組みが紹介され、多くの方が参加していたようです。

■工作機械の付加価値を高める テクノロジーサイクルは、複雑な加工などを短時間で実現するための新しいソリューションです。
計測機能の提供やメンテナンス性・安全性の向上も実現します。
現時点で用意されている14種類のテクノロジーサイクルのうち、10種類が今回の展示会で世界初公開となりました。
「DMG MORI gearMILL」「ギヤスカイビング」「MPC(Machine Protection Control)」「3Dクイックセット)」の4種類は既に公開されていました。
表 世界初公開したDMG森精機のテクノロジーサイクル
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例えば、「ギヤホビング」と呼ぶテクノロジーサイクルは、ホブを用いたギア加工のプログラミングをサポートするものです。
入力画面にギアの歯数や長さなどのパラメーターを対話形式で入力するだけで、簡単にホブ加工を実現します。
従来は10時間かかっていた作業が10分で済むようになるそうです。
ホブカッターの有効刃長を最大限に生かすように均一に使用し、工具の寿命を延ばすような機能も持ちます。

DMG森精機代表取締役社長の森雅彦氏は、この展示会の記者会見で「工作機械の本体だけでは差がつきにくい状況になっている。
そこで開発したのが『テクノロジーサイクル』だ」と語っています。
展示会の大きな見所となった「テクノロジーサイクル」は、DMG森精機が他社との差異化を実現するための戦略の1つなのです。









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